2018年08月28日
平成30年7月豪雨災害では西日本各地で大きな被害が発生し、愛媛県内でもFC今治のホームタウンである今治市では島嶼部、南予では宇和島市・大洲市・西予市を中心に大きな被害が広範囲に渡って発生しました。FC今治はこれまでホーム戦での義援金募金活動、TOPチーム選手・コーチ・社員を中心にファンクラブ会員やホーム戦運営ボランティア「voyage」の皆さんにも参加いただき今治市内ならびに西予市野村地区・宇和島市吉田地区の被災地でのボランティア活動等の支援活動を行ってまいりました。
この活動を一過性のもとせず、被災地の皆さんが笑顔を取り戻すまで継続性を持って息長く活動を行うことが重要と考えています。そのために、FC今治/㈱今治.夢スポーツでは中長期的な支援活動「『YOU ARE NOT ALONE』プロジェクト」を立ち上げ、クラブ、そしてクラブに携わる全ての皆様と力を合わせて継続的な支援活動を実施していくことといたしました。
現在も様々な皆様が各地で被災地の復興に向けて活動をしておりますが、FC今治だからこそできる支援活動を「『YOU ARE NOT ALONE』プロジェクト」で実施していきます。
そして、プロジェクトのスタートとして、9月2日にホームスタジアム、ありがとうサービス.夢スタジアム®で開催されるJFL2ndステージ第6節Honda FC戦において、復興支援Tシャツの販売並びに、西予市野村地区・宇和島市吉田地区のサッカーチームを招待することになりましたので、お知らせします。
代表取締役会長岡田武史コメント
「私がどうしてここまで復興支援に入れ込んでいるか少し聞いてください。
それは東日本大震災の時でした。
地震直後、私は講演が途中で中止になり車で神奈川の自宅に向かっていました。途中から大渋滞で車が動かなくなりました。ほとんどの家庭が停電でテレビも見られなかった中、私はずっと車のテレビで津波の映像を見ていました。
心が締め付けられるとともに何もできない自分が情けなく涙がでてきました。
私が行っていた野外教育活動の仲間は2日後ぐらいに現地に救援に入っていました。私も行きたいと訴えましたが、自給自足できないとかえって迷惑をかける、岡田さんには無理と言われました。何を送ればいいという問いに「バキュームカーと、、、、」。元日本代表監督とか偉そうにいっても何もできない無力感に苛まれていました。
1週間か10日ぐらい経った時、「だいぶ落ち着いた避難所も出てきたので是非被災者を激励に来て欲しい」と言われました。自分のジープに考えられる物資とボールとコーンなどを積んで代表のマネージャーを乗せて現地に向かいました。
まだ車は自衛隊とかしか走っておらずガラガラでした。高速道路も凸凹に痛んでいました。
何箇所かの避難所を回りサインをしたり写真を撮ったりしました。喜んではくれるのですが、本当の笑顔にはなりませんでした。この先の希望が夢が、何も見いだせないからでしょう。
ところが、まだ仮設も建っていなかったので学校のグランドが使えたので、子供達を連れ出して、サッカーやいろいろな遊びをしました。そして子供達が乗ってきて笑い声が出だした時、気がつくと100人を超えるほぼ全避難民の人がグランドの周りに来てそれを見ていました。
そして最高の笑顔をしていました。
中には70代のおばあさんが私も入るといってヘディングを披露してくれたりしました。
お金があっても、夢や希望がなかったら生きていけません。
先の見えない時、人の希望は子供達の笑顔。
政治や行政でどんな復興の道筋を作りお金をつけても、今日の一歩を踏み出す希望がなければ前に進めない。
我々にはそれができる。それがスポーツの力。
それから十数回通いました。
今我々がやろうとしているのは、サッカーを強くしたり地方を創生するだけではありません。
目に見えない資本、信頼、関係などを大切にする社会作りです。それは行き着くところ子供達を笑顔にして、多くの人に夢と希望を与え、みんなを笑顔にすることだと思っています。
今我々のすぐ横で、我々の仲間が笑顔を必要としています。
大変だと思いますが、お金の心配もしなくてはいけませんが、被災された方が笑顔になるまで続けたいと思います。
よろしくお願いします。」
代表取締役会長岡田武史
■日比野克彦氏デザイン 『YOU ARE NOT ALONE』復興支援Tシャツ販売
FC今治/㈱今治.夢スポーツのアドバザリボートメンバーでありアーティストの日比野克彦氏に、復興支援Tシャツをデザインいただきました。
9月2日(日)に開催されるホーム戦JFL2ndステージ第6節Honda FC戦より販売を開始します。
売上の一部を当クラブが行う『YOU ARE NOT ALONE』プロジェクトの復興支援活動の活動費に充てさせていただきます。
□日比野克彦氏によるデザインコンセプト
"愛媛"をどうビジュアル化しようかと思った時に、ローマ字表記にするとEで始まり、Eで終わることに気づいた。
並べても永遠に繰り返して輪を成す。それはまるで時計のようであり、時計の針のように立ち止まらない様を連想させます。
やっぱり苦境に対面した時こそ、できるだけいつも通りの日常を過ごし歩みを止めない意識を持つことが大切なのかなって思います。
Tシャツデザイン
商品説明:サイズ/S・M・L・XL・XXL
販売価格:2,000円(税込)
日比野 克彦
・アーティスト
・東京芸術大学先端芸術表現科教授
・FC今治/(株)今治.夢スポーツのアドバイザリーボードメンバー
大学在学中にダンボール作品で注目を浴び、国内外で個展・グループ展を多数開催する他、パブリックアート・舞台美術など、多岐にわたる分野で活動中。近年は各地で一般参加者とその地域の特性を生かしたワークショップを多く行なっている。2010年には、サッカーW杯の会場・南アフリカへたくさんの人と作り上げたMATCH FLAGを届け、スタジアムでムーブメントを起こした。
■9/2ホーム戦に西予市野村地区・宇和島市吉田地区のサッカーチームを招待
9月2日(日)に開催されるホーム戦JFL2nd第6節Honda FC戦に西予市野村地区・宇和島市吉田地区で活動するサッカーチームの少年・少女を招待します。試合観戦の前には当クラブのコーチスタッフによるサッカー教室を12時よりありがとうサービス.夢スタジアム®のピッチで行う予定です。ぜひご声援をお送りください。
■9/2ホーム戦で復興支援トークショーを開催
9月2日(日)に開催されるホーム戦JFL2ndステージ第6節Honda FC戦においてイマバリポートステージにおいて、14時10分より復興支援トークショーを開催します。
当クラブ代表岡田と被災地でみかん農家を営む田中保次様、当社しまなみ野外学校リーダーであり、一般社団法人OPEN JAPANの災害緊急支援・広報担当として被災直後の野村町で活動した木名瀬が出演し、ファシリテーターは当プロジェクトのコーディネーター ㈱NINO代表二宮敏様が務めます。被災地の現状やこれからについてお話させていただきます。
報道も減っている状況ですが、リアルな現状、私たちに出来ることを知る機会に是非お聞きください